Saturday, June 23, 2007

山城 えりか (Erika Yamashiro)




山城 えりか (Erika Yamashiro)
1979年沖縄県那覇市生まれ、現在、東京都中野区在住。
現代美術作家。

山城えりかの作品から連想するのは、アイリーン・ハードウィック・オリヴィエリ (Irene Hardwicke Olivieri) やスーザン・ジャミソン (Susan Jamison) といった画家の作品。
このふたりの作品からは人里離れた密林の匂いがし、山城えりかの作品世界も同じようなところがあるように見えなくもない。
しかし、どこか人工的な、例えば都市中に作られた自然公園や人里近くの人の手のはいった野原の匂いがするのが山城えりかの作品で、 アイリーン・ハードウィック・オリヴィエリ やスーザン・ジャミソンの作品のヴァナキュラな幻想性や魔術的な幻想性とはまた別の、一見自然に根付いた幻想性の様でありながら、実は人工的で洗練された幻想性であるというのが山城えりかの作品の面白さなのではないかと思う。


1枚目の作品は2005年制作の "green tea" という作品で、『不思議の国のアリス』  を愛読している女性の白昼夢といった趣。
壁の中で気持ちよさげに眠り続けている女性そのものが蝶や猫の憩いの場となっている2枚目の "sweet song"は、2006年に描かれたもの。
頭にウサギの乗っかっていると思わせて、本当は髪だったというのが、3枚目の "rabbithair" という2004年の作品。


来月、新作を発表の予定とのこと。
場所と日時は以下の通り。

六本木 T&G ARTSにて新作発表します。
若手アーティストのグループ展 『NEXT DOOR Vo.2』
2007年7月28日(土)~8月11日(土)
11:00P.M.-7:00P.M.月曜・日曜・祝日は休館

Erika Yamashiro


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Saturday, June 16, 2007

Joshua Clay



Joshua Clay (ジョシュア・クレイ)
LAのロング・ビーチ (Long Beach) 在住のイラストレーター、画家。

赤い頬っぺと長い首が特徴。
首が異様に長く描かれている割に違和感が無い。
バランスがいいのだろうか?

The Art of Joshua Clay - www.joshuaclayart.com
MySpace


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Monday, June 11, 2007

上田 風子 (Fuco Ueda)





©2007 Fuco Ueda

上田 風子 (Fuco Ueda)
1979年横浜生まれの栃木県育ち。
画家。

"この「夏の終り」を書いた時、頭に浮かんでいたのは三島由紀夫の『真夏の死』で、それからゴダールの映画「勝手にしやがれ」があって、カミユではないが真夏の無意味な殺人を乾いた貝殻のような文体で書くつもりだった。それで小説が終った時、ひとつの夏が終った時の気分が残ればいいと思った。青春とは残酷なもので、といった講釈はこの際関係のないことである。"
倉橋 由美子 (Kurahashi Yumiko) の小説に捧げられた作品が多いので、倉橋由美子が自身の全集に付けていた作品ノート・解説から「夏の終り "The End of Summer"」について書かれた文章の一部を引用してみた。
上田風子の描く作品のすべてにこの引用した文章が当てはまるなどと言うつもりは無いが、上田風子の少女たちの多くはひび割れた永遠の夏に陽炎のように佇んでおり、見る度に胸がチクチクするような懐かしさを憶える。

1枚目のダルマが描かれている作品は 「庭 "Garden"」 というタイトルで、2003年に制作されたもの。
地球儀を抱きしめていたりする少女たちを描いた 「地球儀観測所 "A terrestrial globe observatory"」 という作品を 「庭 "Garden"」 と合わせて見ると、月夜に浮かんだ達磨に抱きついたセーラー服姿の少女たちを描いた佐伯俊男 (Toshio Saeki) の作品を連想させる。
というか、私はその作品を部屋に飾っているので、これらの作品を見た時、思わずそれと見比べた。
(※いちいち断り書きを書くのは野暮ったくて好きではないのだけど、一応書いておくと、パクッてんじゃね?とかそんなくだらないことを言いたい訳ではまったく無い。
今後も他のエントリで同様の指摘をすることが何度も出てくるだろうが、それらについても同様とお考え頂きたい)

2枚目の作品は、2005年に描かれた 「Lはものを隠したり、壊したりするのが上手だった "L is good at breaking it with hiding a thing"」 という作品。
このタイトルは、おそらく倉橋由美子の小説 『聖少女 "Sage Girl"』 の中の一節だろうと思い、ページを何度もめくり返してみたが見つけることができなかった。

3枚目は、2000年頃に集中して描かれた連作 『学校 連作 "The school series"』 から 「廊下掃除 "Passage cleaning"」 という作品を。
つげ義春の短編漫画 「紅い花」 をなんとなく思い出し、そういや、UA って「紅い花」って表現が好きだったよなぁと、どうでもいい連想になだれ込んでいったのであります。

4枚目の作品のタイトルは、「金魚 "Goldfish"」。
2001年に描かれたシリーズ 「遊園地 連作 "Carney series"」 から。
好きなんですよ、金魚。
室生犀生 (Murou Saisei) の幻想小説 『蜜のあはれ』 からタイトルを持ってきた 「蜜のあわれ」 という作品もあるのだが、残念ながら作中に金魚が登場していなかった。
ベタ過ぎて避けたのだろうがちょっと残念。
残念といえば、タイトルが 「蜜のあはれ」 ではなく、 「蜜のあわれ」 と現代仮名遣いになっている点も残念だった。

グループ展の告知があったのでそれを最後に転載。

グループ展のお知らせです。
どちらの展示も新作を出しています
I participate in two exhibitions.
New artwork is exhibited both.

「 VENUS 」
July 7 - June 8, 2007
opening night: Friday June 8th 6 - 9pm

Roq La Rue Gallery
Location : 2312 2nd, Ave, Seattle, WA ,98121, U.S.A
Phone : 206-374-8977
http://www.roqlarue.com/

「“Karan Koron” A Geta Art Exhibition 」
June 17 - June 14, 2007
opening night: Friday June 14, 7 - 11pm

Roq La Rue Gallery
Location : 7522 Sunset Blvd. Los Angeles, CA, 90046, U.S.A
Phone : 323-851-7233
http://www.meltcomics.com/


The Art of FUCO UEDA
Nucleus | Art Gallery and Store
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